2012年5月15日火曜日

古い松岡ギターをViolin Tieに改造

古いマツオカギターの力木が剥がれた。


ボディ内部の手の届かない部分なので、自力修理できない。


表面板を見ると、ブリッジの下側が膨らんでいる。


弦の張力に負けたようだ。


そこで、ダメもとでViolin Tieを付ける。http://www.nitsugamangore.com/bellucci-blackwood-guitar-g-march-5-08.html


手近の端材(ファルカタ)でL字型を作り(位置合わせと補強で微調整加工)、鬼目ナットをギターボディに封入。ネジ止め。


予想外に弦が短いので、ブリッジ近くまで伸ばさないといけなかった。


今までのように巻き付けて止めると弦の長さが足りなくなるので、とりあえずナットに結びつける。


1弦はナットで切れそうなので、木の棒で留める。


調弦すると、張力に負けて一部壊れる。弦を通す穴は斜めに開けるべきだった。


ひとまず、二音下げの調弦で弾いてみる。


全てのポジションがまるで開放弦のように、のびのびと鳴る。


材がファルカタの為か、音は甘くなる。


1弦の留め棒が木製の為か、他の弦より音が曇る。


ブリッジと同じ硬い材でViolin Tieを作り、牛骨で弦を留めるようにすると音色は明るくなるだろう。とはいえ、古楽器みたいな響きで今のままも良い。


表面版が弦の張力から開放されると、こんなにも能力を発揮するとはビックリ。


今までの音は、わざわざノドを締めて歌っていたような感じ。


ぶっ壊れたはずのギターが、高級手工ギターに生まれ変わったようだ。


ふざけてやっても、これほども効果があるのに、ギターメーカーはどうしてViolin Tieを一般化しないのだろう?